シブイの理念

ヴォイストレーニングコース

あなたは歌が好きですか?

ヴォイストレーニングコース

誰だって人知れず歌っている時間がありましょう。
こそっと一人、部屋の隅で布団をかぶりながら、台所でキャベツをきざみながら、湯船に浸かりながら、または夜更けの帰宅の道すがら。楽しく歌っている瞬間があると思います。

しかし一方、世はカラオケ時代です。誰かの前で歌わなくてはならない、上手いところみせてやらなくちゃならない、付き合いだから仕方がないが、不安だという方。また、バンドで歌うには声量が足りないし、音程が狂ってしまう。すぐ喉がガラガラし始めて疲れてしまう。など。そんな方もいらっしゃいましょう。

正しい発声というものがあります。すべての人にとって必要なものではありません。が、自分自身の声で思い通りに心地よく歌を歌うということは、誰にも出来ることなのです。ただし、生まれ持った顔がそれぞれ違うように、正しい発声を行うためのプロセスは各人各様です。

練習練習と、かしこまって行うことも場合によっては必要ですが、それより何より、自分自身にとって一番正しい発声を得るためには、とにかく数多く歌っていることが大切です。あなたにとってどんなプロセスが必要なのか、そのヒントなり手引きとなれれば、幸いです。

そして、「私は昔からみんなに上手と言われてきたし、自分でもそう思うので、プロの歌手になりたい。しかし、そんな私にボイストレーニングが必要なんだろうか?そもそも一体、ボイトレとは何なんだろうか?」そんな方には、プロとして活動する為に必要とされる最低限のことを、安価にてお知らせ出来ればと思います。

いずれにせよ、楽しくやりましょう。せっかく「歌う」のですから。

 

個人レッスンである理由

個人レッスンである理由

声の出し方は、人それぞれです。指紋や声紋が個人の特徴を表すことはよく知られていることですが、同様に、声の出し方というものも、かなりの個人差があります。体格・性格・生活習慣によっての違いに加えて、体調や気分といったものまでが、声の出し方に影響を及ぼします。

ドミソミドーなんて発声練習すること一つとってみても、とても高い音を出すのが得意な人と、苦手な人が一緒に行うにはどうしても無理が生じてしまうことでしょう。これは、一番分かりやすい個人差ですが、ボイストレーニングに於ける個人差は、こんなものではありません。ですから、それら個人差をふまえたレッスンを行うには、個人レッスンが最適なのです。

ただし、個人レッスンが至上とは言い切れない点がひとつ、あります。それは、トレーニングの成果というものに対して、客観的評価を自分自身に下すことが難しいことです。ご希望の方には、グループレッスンを受け付けてみることに致しました。お気軽にお問い合わせ下さい。

言葉は大切なのです

言葉は大切なのです

「暑くてたまらん日だなあ~」
「ぽかぽかあったかくていい気持ち!」

声の出し方は人それぞれ違うという観点から、個人レッスンが最適というお話をしました。そして、私が特に大切に思うことは、言葉です。

実は、ボイストレーニングに於いてある一つの到達点である「身体に無理なく発声する」ということは、歌をうたう上で極めて基礎的な事項であるが故に、どんな人にもそこに到達して頂きたいのですが、そこで難問があります。

それは、声の出し方と同様に言葉というものの捉え方が、人それぞれ違うのです。言い換えますと、言葉の意味の理解の仕方が違うのです。例えば、5月のある日、ある人は暑いと言い、ある人は暖かいと言います。感じ方の違いで言葉遣いが変わりますし、実は「暑い」という一言で想起されるイメージも人それぞれなのです。ですから、出来るだけ言葉を言い換えて、その人のイメージが、私の言っていることに近くなるように努めることが必要です。この事も、個人レッスンに有効性があることを示すと思います。

お気づきの方もいらっしゃることでしょう。厳密に言えば、上述の「身体に無理なく発声する」という言葉の意味も、これを読んでいる方それぞれが感じとり方に違いが生じて当然なのですが、ここでは深く追求しないでおきましょう。

身につけるということ

身につけるということ

 自転車が乗れるようになったのも、
体が乗り方を覚えるまで練習したから。

おそらくここをわざわざ読まれる方は、「腹式呼吸を使って歌う」ということに漠然とイメージを持ちながらも明確には分からない故に、それを身につけたいとお思いだと思います。

「さぁ、下腹に力を入れて声を腹から声を出してみよう」といったイメージでしょうか。実は、ほとんどの方がイメージするものと違うというのが実状です。物まねの得意な方で、講師の出す出し方をその場で真似て覚えてしまったというような例はありますが、たいていの場合、今まで発声してきた状態や腹式呼吸のイメージとあまりにも違うことに、戸惑うことでしょう。

ですから、私はよく例えて言います。右利きの人が左手で字を書くのと同じだと。逆に言えば、左手でずっと繰り返し字を書いていれば、いずれは書くことが出来るようになるといえば、イメージしやすいかと思います。
ならば、話は簡単です。繰り返し、身体に覚えるまで動作させてあげることです。字を書くのと違って、ペンの握り方は例えば鏡を使えば左手で握った状態が目で見てイメージ出来ますが、腹式呼吸を有効に使った発声は、目で見てイメージ出来ないという難点があるものの。

つまり、過剰に意識することなく出来るようになるまで、「身につける」為の方法は、繰り返し、繰り返し、身体に体験させてあげることに他ならないのです。これは実に根気の要ることですが、何事に於いても言えるように、確かなことです。
ただし、なんと実際の腹式呼吸を使った発声が、普段無意識に行っている呼吸ならびに発声により近いことが、驚きとともにいずれ分かりましょう。

 

存在意義

皆様それぞれに合った方法で お教えします。

皆様それぞれに合った方法で
お教えします。

さて。前項三点をあわせますと、個人個人にあったやり方と言葉遣いで修得方法をお伝えして、それを繰り返して頂くこと。これで無理のない発声は得られます。

大切なことで話に挙げていないことが一つあります。体験することです。
多くの方の場合、身体に無理のない発声で歌うということは、未体験のことです。「未体験であること」の分かり易さは、「違和感がある」ということでしょう。未体験故に、今までと違う感じということです。事実、私自身も、その「未体験故の違和感」には随分悩まされました。

この違和感の「正しさ」を説き続けるのが私のお仕事であり、存在意義です。いくら丁寧に良く書かれた本を読むよりもより分かりやすく、有効なことであることは、一度でもいらっしゃった皆さんには、ご理解頂いていることです。

さて、いかがでしょうか。
堅苦しくなく、歌を使って、楽しく声を出しましょう。