時には似合わない歌を

みなさんこんにちは。神保町教室担当のクボです。

 

なんでも世の中カラオケ屋さんが大量に閉店していってるなんて話があるじゃございませんか。

コロナ禍にあっちゃあ、まあそれも理解を超えるようなことではありませんが、実際レッスンにいらっしゃるみなさんに話を聴いても、「さすがに2月以来行ってないですねえ」なんてことをよく耳にします。

僕自身はというとカラオケなんてホントに滅多に行かないのですが、一般的には大きな声で(しかも安価で)歌える場所としてはとても貴重な存在と言えましょう。

 

こんな話をしているのは、カラオケに行かなくなった方の中に「いやあ、すっかり何歌っていいかわかんなくなっちゃって。。」なんておっしゃる方が複数いらっしゃいましてね。おお、そりゃいかん!すぐにでも歌いたい曲いろいろ探しましょうよ!ってな話になるわけです。

とはいえ、何を歌うかなんてのはみなさんの自由ですし、ある意味何を歌ってもいいのですが、ではここで一つご提案させていただきましょう。

 

ズバリ、絶対自分では歌わなさそうな曲を歌ってみる。

 

というのはいかがでしょう?

とかく人は好みというのが偏ります。食べものであれば通常は栄養のバランスを考えますから、たまには野菜食べなきゃな、とか嫌いなものでも大人なのでちゃんと食べるのですが。

歌においてはそれぞれの歌いグセというものをだいたいみなさんお持ちです。何を隠そう、僕自身が歌いグセが強いですし(笑)。

 

自分の話をさせていただくと、僕自身シンガーソングライターとして、自分で作詞作曲をして歌っております。

そうなると、当然使う声色や音域に偏りが出るのです。無論それは個性あるいはセールスポイントとも言える部分でもあるので、やめるのもちょっと違う話になってしまいます。

ずっと前に自分の歌に行き詰まりのようなものを感じてた頃に、何気なく歌ったカバー曲に「あれ?なんかオレうまく歌えてね?」と意外にすんなり歌えてる自分に気づきました。いわゆるいつもの歌い方とは違うのですが、無駄な力が抜けたというか。

おそらくはいつもの自分の曲とはちょっと音域が異なったり、元のアーティストのイメージにいい意味で引っ張られたりしたこともあるでしょうが、結果的にいつも使ってない身体の使い方をしたことが大きかったのでは、と考えています。

 

普段レッスンにいらっしゃるみなさんは既にご承知かと思いますが、歌声なるものは、身体の重心や呼吸のスピード、口の開け方から表情まで、ありとあらゆる身体の動きによって出てくるものです。

がらっと環境(ここでは楽曲、ですね)が変わると、その身体各部の動きが良くも悪くも変化することがよくあります。

ふっと、今まで知らなかった自分に出会えたような気になることでしょう。

 

例えば、どちらかというと今まであまり好きではなかったジャンルの曲、あるいは友達がよく歌ってる曲、全然違う年齢層の曲、等々その曲を歌ってる自分というのがイメージできない曲、が面白いでしょうねえ。

 

ぜひみなさん、機会があればチャレンジしてみてください。もちろんレッスンの課題曲としても大大大歓迎ですよー。