あまりいやできれば絶対うたわないで済むグループクラス

あまりいやできれば絶対うたわないで済むグループクラス

 

というものを思いつきました。もちろん、名前は冗談です。掲げただけで目を背けられてしまうような気がします。

もちろん、気がするだけですから、やってみないことにはわかりませんが。

 

たしか昨年、私がうたわないコースのグループレッスンというものを計画している旨は、書き残した気がします。

なかなかいい場所がないのですよね。適当な広さと、ちょっとした声を出しても良い環境で、最低限のお金をいただいてもいい場所。

 

どうしても、自分の声がかすんでしまったかのように周囲に埋もれてしまい、聞き返されることが多い

そして、だから頑張って喋れば喋るほど、のどが痛くなってしまう

 

といったお悩みは、私自身が幼少期から長年抱えていたものであり、二十歳を過ぎる頃には悩みが高じてもう、諦めていたものでした。

そんな私も気がつけばボイストレーナー歴20年を数えています。声にコンプレックスは感じなくなりました。

 

だから、こういうお悩みを持った方々には、手立てがありそうだよ、糸口がありそうだよ、大丈夫だよ、変われるよ、というきっかけも、手法も、伝えていけたらいいなと思うのでした。

 

2014年から私も、あまりうたわないコースと称して募集を行い、実際にそういったお悩みの皆さんがたと個人レッスンで接して来て思うことは。

 

理屈もわかった、事実声は出せるようになった。では、実際に声を使った時に、届くべき人にその声は届くのか?

 

ということでした。これをつぶさに確かめることができるのが、グループレッスンです。

誰もがみな等しく、自分自身のことこそが分かりにくいのは、構造的に、自分の声というものを客観的に聞くことができないのと全く同じ論理です。

個人レッスンでは、講師の言を信じるしかありませんが、グループならば、本当にこの声でいいのか?これならちゃんと聞こえるのか?といったことをお互いが、たしかめあうことが出来るのです。ダイレクトに他者の判断を仰ぐことが出来ることは、大変有益です。

 

だって、誰のための発声改善かといえば、自分の声を実際に耳にする他者のためなのですから。そもそも自分だけの問題ではないのです。

 

といった観点から、本当に声に困っている方ばかりに集まっていただいて、自分の声を知る、自分の声を改善する、という道筋を作っていけたら、私のボイストレーナーとしてのキャリアが活きるなあ、と心から思うのです。

 

なので近々、月に一度ずつくらい開講しようと思うのです。100分程度のグループクラスを。あまりいやできれば絶対うたわないで済むグループクラスを。これに関心を持たれた方、あるいは知人のあの人にこれを紹介したらどうかしら、とか思われた方、お気軽にお問い合わせいただけたらと思います。もちろん、過去に体験レッスンだけを受けられた方、時間枠がもうないからと入会をお断りした皆様がたにも、ひろく受け付けていけたらと考えています。やると言ったらいずれ必ずやるのが私です。気がついたら開講していることでしょうから、気になる方はとにかく、気にしていてください。

 

なお、こういう記事を書くと勘違いされる点が一つございます。私が担えるのは、話し方、や、朗読、や、演技や表現技法、といったものではありません。ただただ単純な、からだに優しく、他者の耳に優しく、必要十分な声量の疲れない発声です。極論すれば、くたびれない大きな棒読み声です。これをどのように生かすかは、皆さん次第です。

事実、あまりうたわないコースを申し込まれた方々の中には、発声の基礎を教わったことのない舞台俳優さんたちがたくさん見えました。その方たちが、とにかくお腹の底から大きな声を出す、という一点のみを教わりにどれだけいらしたことか。

 

きっと、お役に立てるのではないかな、と信じています。