近況報告[緊急休業している石村につき]

こんにちは。シブイオンガクスタヂオ、石村吹雪です。今年は皆さん、今までになく用心を重ねて過ごされていることでしょう。急に寒くなっても、それに惑わされませんように。

という私自身が、寒さにやられてこの月曜日の朝、発熱で目覚めました。白状しますとこの一週間は、うたた寝の度に(この春以降昼寝が大好きになりまして)、保健所から、はい休業しなさい外出禁止です、と言われる夢で目が覚める有り様でした。そんなアバウトなこと実際にはないのですが、忘年会兼発表会を開催した手前がありましたから、不安だったのでしょう。

もとい。14日月曜日から急遽お休みをいただくことにしました。夕刻になってやっと出向いた、年に一度の健康診断でしか立ち寄らないけどだからこそ、ここぞいわゆる我がかかりつけ医と決めている近所の医院で計測してみると思いの外、体温が高かったのです(38.7)。自宅の今にも壊しそうな水銀柱とは一度も値が違ったので、驚きました。

さすがにいくらか浮世離れした私とは言え、今、発熱したらおおごとであることくらいは、自覚していました。いえいえ、もちろん存分普段から一般の人よりも気をつけていました。が、オーバーワークによる疲れは、ーーーあああ寒い日曜日だなあでも布団かぶるのも服を持ってくるのも面倒だなあごろごろごろごろーーーしているうちに、自分の身体をさらに弱くしてしまっていたのですね。要猛省。

でも、ひとたび熱が出ちまったら仕方がない言い訳無用。2年前のインフルエンザと同等に身体じゅう激痛なのだから、こりゃインフルエンザでしょう。再びタミフルでもイイヨーくださーいおねがい。という気分で飛び込んだかかりつけ医だったのです。これでもう安心、他の隔離待機部屋のある医院は、一見さんお断りとやんわり言われてしまったんですものそういう時代なんですものと。

しかし、くださらないのですよ。検査してくださらないのですよ愕然。防護服に身を包んだ若先生(代替わりしてた)は、慎重に言葉と対応を選んでいる様子です。今の石村さんのように咳も胸苦しさもなく指先まで酸素は巡っていて味覚にも異常なしと言っても、●でないとはいいきれませんし、インフルエンザの検査も今はできません。むしろウィルス性胃腸炎(初期症状はそれでした)かもしれませんし、そのお薬出しておきますね。それで薬が切れても症状が出るようでしたらまたいらしてください。と。

というわけで、いただいたお薬は整腸と解熱用途。なのかな。まあそれで二日間はあっという間に時間が過ぎてしまうほど身悶えていたのですが、三日もするとすなわち水曜日は起きていられるようになりました。熱も下がりましたのでアイロンなどかけていましたが、まだ少し無理をしたかな、木曜日は半分は眠って過ごそうと決めていました。木曜日は今日です。これを書いたらまた眠ります。

さて本題です。この間にも、レッスンの休業連絡を交わすうちに何気なく、あるいは人によっては恐る恐る、確かめるように求められたのが、PCR検査というものでした。でたね。出ましたね。なので水曜日から私の行くべき場所を探していました。すでに無症状の私の選択すべきは高額で有名な自費での検査のみ。

でも、遅ればせながら気がつきました。すでに世間は、私のような高熱を一度出してお仕事を休んだ人とはPCR検査受けて陰性証明がないと、今まで通り安心してお付き合いできませんよ、ましてやその人のやってるボイストレーニング教室など通えませんよ、という空気に包まれているのだと。シブイ界隈は特別だなんて思いません。日本語しか通じない日本人によるざにっぽんです。

さて困りました。何せ熱がない。洟も出ない。ここしばらく、咳なんか一度もしてない。でも月曜日に高熱が出た、というと回されてしまう、自治体の相談室に電話です。担当の女性は穏やかにおっしゃいます。その医院の先生の診断と、処方したお薬を皆さんに開示すれば済むことではありませんか?と。

その通りなんですよ。その通りだと思いますよ。お姉さんイイヨー。でも、先生こっちがぐったりの時に検査してくれなかったし、おまけに今日休診日なんです。で、確実に私は発熱したんですよ。発熱しちゃったんですよ。あれはただのウィルス性胃腸炎でした、どうやら●とは関係ありませんでしたご安心を、という今2020最も必要な証明は、しようがないんですよ。

これは想像以上にことが大きいな、と気づくのです。もしかしたら私は(まさかの)発症も確かめられず、その逆も証明できぬまま休みに休みを重ね、年を越すのではないでしょうか。ま、忘年会済ませたしね。小浜田さん、クボくん、なかむらさん、あとは任せたよ。


少し面白おかしく書いてみようという意図で書きました。検査を済ませ、お互いの安心を確立してから再開すべく、誰にも迷惑をおかけしないよう静かに過ごす所存です。皆さんくれぐれも、お元気で。いつかまたお会いできる日を楽しみにしています。呼吸よ。忘れないでね。


以下余談。

それにしても、少し元気になってくるとニュースサイトを読み漁るわけです。そこで唐突にボイストレーナーなんて言葉が飛び出してくる記事に出くわすとさすがに身構えて読むのですが、読んでみると身構えるほどでもない、という一例でした。

私にはまるで異世界のお話です。ボイストレーナーは、人それぞれに応じた身体に適切な発声の方法を指導する存在です。ただ、それだけの存在だと私自身は捉えています。結果的に歌唱が相対的に上手になるのは当たり前のことですが。

しかし、手っ取り早くその点だけを追求したいんだという場合には、まずご自身の練習環境、時間と意欲は最低限、最初に揃えて臨まなくてはなりません。それすら揃っていないうちから、何ヶ月でうまくなります?といった愚問、もう辞めましょうね。ご理解お願い申し上げます。