たかが歌だと思うから、大人は言い訳をしたがる

たかが歌、という言葉を好きで使っていますが、私の場合は、たかが歌ごときに、人生の大半を使い果たしてしまいましたから、つまりは、歌は簡単じゃないないよなっていう思いを込めての、たかが歌(にずいぶんと入れ込んでしまったものだなあ)です。

体験レッスンにいらっしゃる多くの大人のかたたちは、文字通りのたかが歌、そのために何年もかけようなんて思わないし、出来ることなら一回で、あるいは一ヶ月くらいで、なんとかならないかな、と思っていらっしゃいます。そりゃ当然です。たかが歌(が人生を左右するほどのものではない)ですもの。

だから、呼吸ができないのは準備運動不足で、高い音が出ないのも口が動かないのも年のせいと、意外によく動く早口で捲し立ててしまいます。このケース、実はとてもとても多いのです。無論、大人にはプライドがありますがしかし、それはそれ。しかし、悪いことに最近は、十代二十代の若者が頭でっかちで素直さがないのは、情報多すぎ社会の完全な弊害と言えましょう。全部、言い訳ばかりが上手な大人のせいです。

五十代からでも伸びる人の特徴は、言い訳をしない、謙虚である、それ以上に素直である。です。ちょっと考えれば、当然のことです。大人ならその理由だって知っています。しかし、たかが歌。です、これが邪魔をするのです。ねえ。

お前はどうなのか?と言われましょうけれども。そんなの散々書いているので、読めるもんなら読んでみろ、くらいにこれから書くのも簡単です。でもまあ、まずは過去のログ全部読んだら、こんなこと書ける理由も想像できます。ここは、シブイオンガクスタヂオです。