体験まではお客さま

ボイストレーニング教室というもの、技術を楽しく教える教室という第一義と、ボイストレーニングなんてものが案外有益なものであることを拡めるという第二義があると考えています。もちろん、そんなことより生業としてお金儲けをすることを第一目的にする人もありましょうが、そのお話はまた別に。 教育なのかサービスなのか、という点で、時々自分の立ち位置を疑う時があります。 例えば、 躾から必要と目されるような成人がやってきた時などは、俺はお前の親じゃないんだけど、それじゃ世間様に通用しないから老婆心ながら言わせて貰うよという気持ちでものを言えば、恨みがましく、そんなことを教わりに来てるんじゃないなどと返されたり。そんな時私は、お金払ってる人間が常に偉いと思うなよと、即返金して教室から蹴り出すくらいのことはごく当たり前に行いますが故に、幼児のような成人相手はできるだけ避けようという傾向があります。 それにしても。 これだけ皆さん電子メール使うことが当たり前になってしまったのだから、さぞや日本人の大半は今や文章作りに長けていることだろうと思いきや、そうでもないのです。というかそれ以前に、 お申し込みに応じて、こちらから体験レッスンの日時をご案内差し上げるメールに、返信のない人がなーんと多いことか。こんな人たちと万一電話対応などすることがあっても、埒があかないことでしょうから、電話は不通にしておいて正解です。 シブイオンガクスタヂオでは独自のブラックリストがあり、そういう方には、二度目はない、という方針でずーっと運営してきました。今後も変わらないことでしょう。 もちろん、宛名も署名もないメールにもほぼ、同様の扱いにさせていただいています。そのくらいどこかで学んで来た人としか、お付き合いする気は毛頭ないことくらいは、掲げておいてもいいような気がしています。 体験レッスンまではお客さまです。 でも、お客さまにもなり得ない方というのも、事実結構な割合でいるのです。感心するばかりですが、こう考えると、たかだか体験レッスンへの馬鹿丁寧な我々の対応に虚しさを感じないわけにはいかないのでした。 ああ、もっと有益な記事が書きたい。