それは悲願でありました

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写真は左から、小松、世古、春奈、石村。

 

 

2004年、水道橋で開業しましたシブイオンガクスタヂオ。

12年目です。

 

よくもつぶれずに今に至ったものだと、とても不思議に思います。

ボイストレーニングですよ。そんなに需要があるでなし。

今でこそその言葉も市民権を得ているのかも知れませんが、

常に王道無視、誰におもねることなく権威ゼロ、実績など市井に残せばいいと

いわば唯我独善的に突き進んで来たがため、今もって、商売敵などいない、と嘯く始末です。

有効な宣伝もなし。広告塔が現れるでなし。どころか、広告経費の無駄使いばかり。人なんか集まりません。この世で儲かるわけなんかない。だったのです。

経験を重ねていくスタッフの報酬を確保するために徐々にレッスン代を値上げして来ました。

意義を感じて長年通っていただける生徒さんがたのおかげで、なんとか生かせてもらってきました。

それが実情でした。

 

それがどうでしょう。今年は、入会ご希望の方に平謝りにお断りするほど予約のとりにくい盛況ぶり。

これを機に記録を基に数えてみました。

シブイオンガクスタヂオ、教室は二つだけです。二つ合わせても80人以上の生徒さんを抱えられるわけがありません。

そこへこの半年の間に30人以上の方の入会があり、当然のことながら溢れかえり、40人以上の方に入会お断りをしてきました。ようです。

あらためて、始めてみたい通ってみたいとおっしゃった皆さんひとりひとりには、申し訳ないなあと思い返します。

こんなことやっていていいのか。ばちあたりではなかろうか。と。

 

 

開業当初より、5階のベランダから真正面に見える焼肉屋さんには興味がありました。

 

高い旨いと評判の、かつて行ったことのあるという生徒さんでもみな、自腹ではなかったというお店。

 

いつか一度は行ってみたいなと当時軽く思ったものの、当然叶わず。

その後、スタッフを抱えるようになってからは、彼らをいずれ連れて行けるようになりたいと、ずっと心ひそかにあたためていました。

あまりに時間が経ちすぎて気がつけばもう、自分の身体はお肉をいっぱい食べたいとまでは思わない年齢になっていましたが。

うたわないコースを確立してくれた小松も、もう去年引退していましたが。

 

そう。まさに、悲願だったのです。

 

ついに来ました。銀三郎万歳。