楽芸会と名付けて

さきの日曜の真昼間12時から15時半にわたり、シブイ楽芸会(場所は四谷コタン)を開催しました。

楽芸会と書いて、がくげいかいと読んでください。お願いします。おとなのがくげいかいです。

 

簡単に、一般的にわかりやすく言えば、発表会です。

シブイオンガクスタヂオは2006年に、第一回シブイ発表会を開催しました(場所は赤坂グラフィティ)。当時は私一人でほとんど伴奏をして、総勢たしか28名が歌い、ご来場者数も110人を数えるというものでした。その後、回を重ねるほど伴奏が豪華になって行き、プロのみなさまによる生バンドの演奏をしたがえての音楽祭となり、他の教室との合同開催など行っていました。近年はやはり声をきちんと聞くためにも、伴奏はシンプルに、場所も小ぶりに、という方向へシフトしています。(正直、広告に偽りある状況です。トップページには派手なことが掲げてあるままですから。)

 

ところが、こういったイベントの開催には、出場者が集まらないと出来ません。参加費を集めて、経費を賄うためです。このお教室、長年通う方もおそらくは比較的多いと思いますが(みなさんの声をごらんください)、いろんなご事情で去っていく方があります。そう、ちょうどいまごろの季節に。この一年では考えられないことですが、たったひとり去ったそれだけで運営が苦しくなるという自転車操業の中で、どうにも発表会の開催が出来ない時期が実際に何度かありました。

 

いま手元に、今回終演後に撮らせていただいた写真があります。公開は控えさせていただきますが、名誉欲どころか物欲もないに等しい私にとって珍しい宝物です。こんなにたくさんの笑顔を残してくれるなんて。

 

発表会があると、みなさんちょっと頑張ります。頑張った分、成果が出てきます。それがわかるのが、ちょうど今頃、発表会直後です。本番でうまくやり遂げた人もあれば、その逆もあります。もっとも面白いことは、やっぱり、上手下手という尺度以上の価値が、うたにはある、ということです。それに気付かれる方も少なくありません。また、今回本番では歌詞が出てこなくてさんざんだった人が今週、教室で私の眼の前で再挑戦してくれました。完璧でした。これだけ出来るところまで頑張ったのに、本番ではどうしてああなっちゃうんだろうね、というお話です。いろんな要素があり、それぞれの資質があり、緊張の度合いの現れ方は様々です。ひとはまさに、なまものなのです。

 

打ち上げがありました。(中には打ち上げだけに参加された方がありました。)みんなが笑っているのを見るのは、とてもしあわせなことです。またやりたい、という声も多く聞かれました。ここにもつらつらと書いてきたように、昨年は体験レッスンの申込者が前年比6倍増でした。みなさんの想像以上にスタッフは疲弊しました。イベントどころではなくなってしまいました。そのお詫びに、忘年会につづき新年会、というタイミングで開催しました。ようやく移転と教室新設も終え、講師も増え新しい体制が出来て来ました。今年は、定期的に開催できましょう。やるといったら、やるのです。

 

また、今回は出場者だけで会場が満杯でしたので、ちょっと様子見をしようと思われた会員のみなさまにも来場を控えていただく事態になってしまいました。それはとてももったいない話です。会場の四谷コタンは私が長い付き合いのせいもあり、たくさん手を尽くして下さいました。これほどしてくださるお店はそうはありませんが、いろんな会場を渡り歩いて、みんなでツアーをするのも、わるくないかもしれません(正直それは面倒です)

 

一つ、これを節目にまた、新規募集の枠を増やしています。はっきり申し上げましょう。たかが教室のくせに、人材募集という気分です。どんな職業経歴年齢の人だって、人を楽しませるに値するのです。おとなのがくげいかいへ、どうぞ。