体験レッスンのこのごろ

ところで、人は 体験レッスンに何を期待していらっしゃるのでしょうか。

 

と言いますのも、実はちょっと前にも書きました通り、ここ数年、体験レッスンにいらっしゃる方の傾向が変わりつつあります。

 

かつて。5年ほど前までは、「具体的に」声について困ってしまった方が多かったように感じます。曰く、「声がかれやすい」「声が小さい」「喉が疲れやすい」「歌の音程がとれない」などなど。非常に具体的におっしゃる方が多かったものでした。これがいつからか、「歌がうまくなりたい」「うまくないと言われたから来てみた」といった実に漠然とした動機になって来ているのです。私は必ず最初に、「何か声でお困りですか?」「どうなりたいですか?」という質問をするようにしています。と尋ねて来たので、感じてしまうことなのです。無論、前者の方が、「自分の声や、発声についての課題が分かっている」わけで、どうしてあげたら良いのか分かりやすいし、ご本人もその期待する方向がはっきりしているので、問題点、改善方法などが確認しやすいのです。

 

また、ここ数年とても多くなって来たのが、「声優を目指しています。だから歌もうたえなくちゃならないから。」という例。うたが好きならば話は早いのですが、実はそうでもない、あまり歌ったこともない、でもどうにかして下さい、という方が増えています。はい、そういった場合、課題はご当人が思った以上に多いものです。