私はもういいかも

音楽祭

第七回シブイ音楽祭参加意向をヒアリング中


私はもういいかも

と、言われる。

確かに。

彼女にとって、シブイ音楽祭出演参加の意味は、薄れたかも知れない。

なるほど。

 仕事にも不安があり、自分はこれでいいのだとまだ決められず、得意なことを他人から評価されることが少なかった頃に比べたら、もう今は忙しく仕事をし、期待され、求められる生活に、疲れを感じるほどになっている。



ならば、彼女にとってのシブイ音楽祭の役目は終わりかも。


微力ながら、毎回準備期間中は彼女の生活に彩りと張りを齎すことが出来、またそこから、生きていく姿勢を保つ背骨強化になったに違いないと思ったら、また涙が出てしまった。


そう思うことに決めた。卒業の形のひとつとしては美しすぎだが、シブイは美しいのである。