返信たより1月29日(ついにこの人は気づいてしまいました)

石村吹雪さま

こんばんは。お久しぶりのメールとなってしまいました。一週間ほど続いていた頭痛が消え去り、歌う気力も戻って参りましたので、いざカラオケに行って来ました。気付いたことを書きます。


お久しぶりです。歌う気力も失せるって、不思議な状態ですが、単純に、疲れてて、とか、気分が乗らなくて、歌わない、という状況は容易に想像できますね。たかが歌とはいえ、興味深いと思いませんか。


・レッスンの最初にする基礎練習を、いざ歌う段階になると活かせないことが課題。特に、ン?ンとハミングで下から上に上がる練習は、かなり喉を開けたままできるようになったのに、歌で活かせていない。1人でカラオケで歌っているときも意識できていない。
 

それを歌唱で活かすには、しかるべき場所でたくさん意識する必要があります。そこでもしかしたら、しかるべき場所を特定できるボイストレーナーが必要になるのかもしれませんね。たとえば、この歌うたう?では、ここと、ここと、ここで、意識しやすいから、注意してみてね、といったような。もうひとつのアプローチは、歌のメロディに擬したものを利用することでしょうか。


・そこで今回のカラオケでは、最初から最後まで裏声にならずに歌える高さの曲を中心に、常に喉を開いて歌うことを徹底してやってみた。
やって分かったことは、キーが高めの部分は頑張って開こうとしているのに、キーが低めの、頑張らなくても声が出る部分に対して、喉を開いて歌う意識が欠けていたこと。
声は出ているけれども、潰れて苦しそうで、奥行き・ふくらみが感じられない。
 

素晴らしい発見ですね。
よくよく、喉を開いて歌う、という言い方はなされますが、簡単ではありません。ヒントは、高い音はどうしても開きにくいが低い音は開きやすい、という、経験の少ない人にも分かりやすい真理のようなものです。これを利用するのが、一番わかりやすいと信じています。

手っ取り早く喉を開きたいなら、低く歌え。

そうなのです。実際それを知った方は、低めの反復練習で感覚を早々に覚えて行けています。中には、もう別に高い音なんて出す必要を感じないとまで言い出す人もいます。
逆に、高い音を出したい出したいという欲求にとらわれている人は、この重要性になかなか気づくことはありません。私から年々度々何度言っても、私が諦めるまで言っても気づかない人は、比して遠回りにならざるを得ないと言ってもいいほどでしょう。

そして、なのに人は、低くて楽に開きやすい箇所に対して、意識を向けないのです。低い音域はこんなにヒントになるのに。そこに気づいたのは、大変大きなことと思います。


・そのことに気付いてからは、低めの部分をこそ、喉を開いて歌おうと意識した。すると、あら不思議、低音が太くなり奥行きが出たせいか、我ながら迫力ある歌声に聞こえる。
また、低い部分をしっかり口も喉も開いて歌うと、その勢いでか、高い部分も楽に歌える気がした。
 

はい、その通りです。ほぼ、誰にでも出来るけれど、ほとんど気づかれない真実です。


・歌っていると、高い声を出したいと思うあまり、肩が上がり喉が締まり重心がどんどん上がり…と、声が出にくい方向に身体が頑張ってしまい、歌うことが苦しくなってしまう。
でも、低くて太い声を一生懸命出そうと気持ちを切り替えると、お腹の下の方に力が入る。喉が下の方向にポカッと開く。声を出しやすい身体の状態になるから、苦しまずに歌えるのかな、と思った。
低音を頑張って出すこと、しばらく意識したいと思う。


私見ですが、それでいいと思います。
今後この記事を偶然でも読まれる方にとって、この上ない気づき、でしたよ。あとは、その結果が伴って来るのを楽しみに待つばかりです。


今回はこのような気付きがありました。重心をぐうっと下げることの大切さを、何となく実感できてきています。
次のレッスンも、よろしくお願いします。

 
ね、重心、大切ですね。重心を下げることは、せっかく覚えた呼吸を活かすために、必要不可欠です。