ああ、春だな

先生いいよー、今日はよく声出るわー

ほどよく言語脳が眠れるようになったわー

覚醒率8パーセントが最適かも

でも歌詞が読めないのよね

 

だんだんと覚醒中における睡眠が制御できるようになって、声がやたらと出てくるようになったという生徒さんの生の声なのですが、おそらくこれ、よく分かりませんね。私もまだ正確には理解できていません。いつものように分かった調子で話を合わせることも困難です。

 

春に向かって三月、お忙しい季節かと思います。この方のお仕事も、年明けから春に向かって息吐く暇もない状況になるのが常のようで、土曜日の夕方、お休み前のひと時、終業と同時に脳を眠らせることにここ二ヶ月ほど成功しているのです。おかげで声の出具合は絶好調だそうです。みなさんの中にも、多忙を極め、洗い物も洗濯物もLINEの返信もたまる一方、深呼吸一つできやしない、という時期がありましょう。まあ、この方の場合は、いやー眠っていても電車乗り換え出来るものですねえなどとおっしゃるくらいなので、例にするには極端が過ぎるとは思いますが。

 

 

暦は間違いなくそろそろ、春なんだな。

 

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私は、自分自身がうたをうたうにあたって、お金をいただけるうたをうたえるようにならなくてはならないのでそうなりたい、という希望でボイストレーニングというものを探して、通いました。1995年秋のことです。当時はまだそんなに教室はありませんでした。それだけに、ものすごく高額なレッスン料がかかるのが普通でした。小浜田でもない限り通えません。愛読のサンレコ誌で見つけた、小さな個人教室に葉書を書いて、体験レッスンを受けに行ったのが思い出されます。あまりに忙しくなって気がつかなかったのですがそれから二十年が経っていました。ちょうど二十年後の秋に、教室を広くしよう、だからその維持のために講師を増やそう、としていたわけです。

 

シブイオンガクスタヂオは、実際自分の素質のなさに愕然とし、一歩一歩克服してきた私がひとりで始めたものなので、声自体に困った、なんとかしたい、という方に焦点を当てています。そういう方が一歩一歩、楽しみながら続けられるようにと工夫してきました。なにごとも習得には時間がかかるのですから、それを知らずに三ヶ月とか一年とかでなんとかしようという方は、どうぞ、他行ってくださいね。とまで言いながら。

 

が、世の中にはいろんなご希望の方いらっしゃいます。ほんとにうまくなりたい、商業的成功を収めたい、という方もありましょう。上記のように、そもそも時間のかかるものを短縮したいなら、毎日つねづねやらなければ、お話になりません。その気持ちのない方には、軽々しくプロになりたいなどと大口叩いて欲しくないものです。誰も相手にしてくれませんよ。誰も相手にしてくれないと、プロにはなれません。社会とはそういうものです。

 

で、ご謙遜か照れ隠しか韜晦か、ふざけながら書き綴る小浜田の経歴からも、本来あってもいい厳しい教室も作れることがわかりましたので、積極的にこれからは、

 

うまくなりたいんだったら言うことを聞け、やれ、やれない奴は潔く別の道へ行け、舐めるんじゃないよ

 

といういわゆるスパルタコースを展開してもらおうと思ってます。私も、無名ではありましたがそういうタイプの師につき、泣きながら教わっていた経験がありますので、その有効性を信じているものです。

どうぞ、いらっしゃいませ。