体験レッスンの実例○○

 それにしても、失敗例を思い出すのは、さすがの私でも心苦しいものですね。昨日書いてみて驚きました。気を取り直して、綴ります。よかった話?。

 

気持ちよく挨拶を終え、ご自分が思うご自分の歌の問題点を挙げて頂き、では実際に歌を聴かせて頂いて、今日のわずかな時間でどこまで出来るか分かりませんが、やってみましょう。と言ってすぐ歌って頂きました。私の場合は、こと体験レッスンの時点では決して発声練習その他準備運動などは一切行いません。それに驚かれる方もありますが、「だってあなたはいつもはやってないでしょ?」とお応えします。いつも通り、今まで通り、を私が知りたいから最初に歌っていただくのです。

 

さて。その方の場合は簡単でした(簡単な例を思い出しているからです)。緊張もありましょうが思い切りが悪く、呼吸はしていないに等しく、クチなど最早開けていないも同然でしたから、結果的に、声量もなく、出そうな高さも出し切れていないという好例。ですから、「基本的な発声の仕組みと、全然意識したことのない呼吸の使い方で、どこまで改善されるかやってみましょう」と。

 

呼吸の仕組み、必要な呼吸量、その際に大事な姿勢全般、最後に重心の置き方。と、ここまで歌を使ってやりきってしまいました。「いやー素直でよろすぃ。素直かつマイペースが一番だよ」と思わず言ってしまった私の言葉の通り、期待以上の声が出てしまいました。素直さ謙虚さはとても大切。たったの一時間ですから、皆さんにはいつもの傲慢さをどこかに置いて来て頂きたいものです。

 

勿論、そう仕向けることも、こちらのお仕事なのですが。