この度、2020年5月末日をもって、春奈鈴が当教室講師を引退することになりましたことをお知らせいたします。
急な話と思われる方にがあるかも知れません。昨年夏からその意思を耳にしていたものの、東京がこのように緊急事態の営業不能になった最中になるとは想像できず、慌ただしく今後のことを考えるばかりになり、ご報告が遅れました。
四谷教室での4月のレッスンはほとんど5月に振替になっていることと思います。しかし、もしも5月中にレッスンを消化できなかった場合は、教室として返金対応をさせていただきます。こういったご時世で若干の混乱が生じているため、事務処理にいくらかお時間を頂戴します。ご理解のお願いを申し上げます。
本人は育ちがいいので退職と称されるかもしれませんが、シブイさんはそんなちゃんとした職場ではなく、スキルと可能性を持った人間が寄り合っているだけの関係で、業務委託をしているようなものです。なので、私は引退と表しています。
2010年の4月からのちょうど10年、個性的と呼ばれる講師陣の一翼、いやいやその言葉では足りないですね。主力としてその存在感を示し続けてくれました。今に至っても面白い人だなと思います。
かつて、いっこうにピアノの伴奏や譜面の書き方を覚えようとしなかった頃を懐かしくも思います。私はただただ、この人の、目の前の人を決して裏切らない性質を信じていました。ピアノや譜面、それくらいのことはいずれ覚えるだろう、と。
このように私も含め、正直さばかりを売りにして来たので、ネット上の好評に繋がるまでに数年を要しました。ここ5年のシブイオンガクスタヂオの隆盛は、それまでの春奈鈴の正直さと辛抱の賜物であると、今も信じています。
それまで私は春奈鈴に、修行として辛抱を強いました。熱心でもなく、無名教室を見下す態度の、当然相性も合わない、でもお金だけはもっている、バカな生徒さまが来ても、今はとにかく堪えなさいと。月に二、三人しか申し込みがない今は、我々はこらえるしかないのだからと。見事に春奈鈴はやり遂げました。ここ数年は、こちらが驚くほどの成長でした。感謝です。
さて、今年の4月は誰もがとんでもない目に遭っています。シブイオンガクスタヂオでも、ほとんどの方が4月分のレッスンは5月に振り替えという約束になっていると思います。が、約束の5月に、もとの生活が帰ってくるのか。極めて不透明な状態です。
例えばもしもこれがさらに伸びて、せめて五月の最後の二週間しかチャンスがなくなっても、四谷教室の皆さんが、春奈レッスンを受けに、せめて一度顔を見に来られますように、願うばかりです。
当教室としての方針を改めて申し上げます。講師が退く場合、多くの生徒さんはそのまま退会されます。残レッスン分は返金扱いとなります(時期については上述の通りです)。
しかし万一、飯田橋教室の講師陣のレッスンに興味がある方はご連絡ください。わずかな例ですが、引き継ぐ例も過去にはありました。infoアットマークcvongaku.comは、私が管理しています。ご連絡ください。
理不尽にもお仕事がさせて貰えない事態となったことも重なり、私自身も新規生徒の募集を二年ぶりに再開する予定です。ただしその選択肢も、もと通りの生活が始まれば、の話には違いありませんが。
想定外も想定外なことは、宴会を忌避いな禁止の傾向の春です。去りゆく春奈鈴の送別会すら開催できないのは残念ですが、生きてさえいればいつかは叶うことでしょう。