返信たより 入会直後に言われるままにやってみたところ

 石村先生
今週も楽しいレッスンをありがとうございました。
 
レッスンは楽しくありたいものです。
 
昨日は、またまた1人夜カラに行ってまいりました。
試したことは下記の3つです。
 
すっかりひとりカラオケの時代ですね。昔は、さあ、ひとりで行って来てご覧と送り出したものでした。
 
1、曲の1番はレッスンで習ったことを実践するつもりで歌い、2番は今まで自分が歌ってきたように歌ってみました。
 
1番を歌っているときは喉がラク。でもうまく音程が取れないことが多い。高音になるとかすれる。
2番の今までの歌い方では、高音は出ている。が、喉から振り絞って出している気がする。
多分、聞いていて苦しそうに聞こえると思う。
 
ボイストレーニングの主目的は、
身体に無理のない発声を得て、伸び伸び心地よくうたうこと、です。それは、聴く人に直接そのまま波及しますので、聴いている人は、いいな、と感じると大成功です。
ですから、2番では苦しそうに聴こえているだろうという観点に気がつけたことが収穫です。
1番を歌っている時には従来の癖が発生しないようにする方向へ近づいていると言えます。がしかし、それが為にまだ慣れない現在のうちは、音程がとりづらい、という現象に驚かれると思います。これがどういう原因かと言えば、
音程をきちんととること、は、従来の癖の中に含まれていた、ということになります。
ですから、癖を除去した発声に慣れないうちはその違和感の方が気になって仕方がないことと思います。大丈夫です。みんな、そうです。
 
 
2、前かがみになったり、しゃがんだり、部屋の中をぐるぐる歩き回ったりしながら歌ってみた。
 
歩き回るのはダメでした。声がぶれまくりました。しゃがむのもダメです。声が出ません。
少し前かがみになって腰を落とした姿勢(野手が守備に入っている感じ)だと、声が安定するような気がしました。
 
いろいろ試してご覧、と言っておきましたね。良いです。その調子です。
歩き回って声がぶれるのが、気になることでしょう。実は、前項で述べた通り、喉で支えていた癖が安定させられなくなった違和感の方が大きく感じられていることと思います。おそらくそのことだと思いますがいかがでしょう。また、しゃがむのはもしかしたら、圧迫感で呼吸がしづらいのではないでしょうか。または、呼吸をし忘れているのではないかと想像出来ます。

お、野手が守備に入っている感じ、という例えは野球好きの私にとっては馴染みです。これは、せすじのりきみから解放されて、呼吸がしやすくなっていると思われます。しゃがむとの対比ではないでしょうか。今後こちらで試してみましょう。

どういう状態が、うたいやすい、と感じるのか、安定する、と感じるのか、これを見定めるには、まだ始めて間もないうちは分かりにくいかも知れません。おそらく、ここでやったことをなんとか思い出しながらだと思います。
 
3、口を開けることを意識して歌ってみた。
 
口を開けっぱなしにして歌いましたが、歌詞がうまく発音できません。
息接ぎも上手く出来ず、しまいには吸う・吐くのタイミングも逆になってしまう始末。
いくらなんでもこれは開けすぎだったのでしょうか。今朝は少し顎が痛いくらいです。
噛みごたえのあるフランスパンを食べた翌日のような感じです。
 
顎は比較的健常な方でしたよね。にしては、まったく動かさないに近い癖がおありです。
だとすると、現段階では口を開けているだけでもストレスを感じている可能性が高いです。
当然のことながら、歌詞の発音もうまく出来ない筈です。これは思いのほかストレスのもとです。気持ち悪いですものね。
口を開くと何がどう影響するから有効なのか、というお話をレッスン中にもう一度しますね。
 
教わったことをすべて実践するのは難しいですね。
 
その通りです。ものすごく、簡単じゃありません。ひとつひとつを覚えていることだけでも、大変です。
ましてあなたは、おそらく一般的にカラオケで歌ってみせたら、じょうずーっと言われてもおかしくないくらいの方です。今までそれを支えて来たことを半ばぶち壊されるくらいの感覚があるのではないでしょうか。私はそれを勿論こわすつもりなど毛頭ないので、しばらく言われるがままに従ってみてください。間違いなくそれらの意義はお分かり頂けます。
 
まずは出来ることから、朝の通勤電車の中ではipodから流れる曲に合わせ、
呼吸はしつつ、声は出さない口パク練習をしております。
 
楽しい姿ですね。ときには不審者然と過ごすのもいいと思うのです。
ときに
呼吸はしつつ、声は出さない口パク練習
とおっしゃいますが、これは実は第一義としては呼吸の練習なのです。このあたりも、おいおい説明してまいりますね。
 
来週もよろしくお願い致します。

はい。楽しみにしていますね。