あせらずに 深呼吸から はじめよう ゆっくり吸おう どこまで吸えるか
あせらずに 深呼吸から はじめよう ゆっくり吸おう どこまで吸えるか
ボイストレーニングに於いて絶対に必要とされる腹式呼吸って、眠っているときに皆、頑張らずにやっているものである、という話はどこにでも書いてある話です。
ならば、簡単じゃないか。ということは出来ます。しかしそれを活かすほど当たり前に行うには、言うは易し。というところです。出来るだけたくさんの息を使えるようになるために、急いで沢山出し入れしようとすると、たいてい、肩があがったり胸筋が膨らんだりしてしまいます。急がずにゆーっくり行うと、それを避けることが出来やすいです。ちょうど、眠っている時の呼吸のように。ということはまず眠っている時に近い呼吸をすればいいじゃないか。ということになります。大事なことは、身体に覚えさせてあげること、です。焦って、違った形をとるよりも、ゆったりと落ち着いて行うことです。どうですか。深呼吸のごときではありませんか。
要は、深呼吸を急いで出来るようになればいいんじゃないか、ということが出来ます。ものはいいよう捉えようです。そのためには、そういう身体の使い方の、くり返しです。深呼吸ならば、練習練習と身構えなくても出来ますし、なにより、慌ただしい日々の中では身体と心に有益であることは、やってみれば分かります。さらには、こんな風に私は日々練習しているんだ、と思い込んでしまえばさらに、しめたものです。自信につながりましょう。自信も大切ですね。何一つ長続きしなかったひとも、呼吸ならいつだって出来ます。焦らずゆっくり大量の、深呼吸で練習を。
トップページにここ何ヶ月か、日常的にやれるボイストレーニング観点の練習について、ツイッターを利用して七五調で連ねて参りました。もちろん、中には何のことかも分からないものがあったことでしょう。しばらく、その解説の記事を書いて参ります。
両頬に 指押し込んで 喋れたら 結構な出来 腹式呼吸
両頬に 指押し込んで 喋れたら 結構な出来 腹式呼吸
両手を使ってみましょう。どの指でも結構です。ほっぺたに突き立てるように、上顎と下顎の間、つまり上の歯と下の歯の間に押し込むように。
不愉快な気持ちになりませんか。なりましょう。喋るに、喋れない。でしょう。そこで、いわゆる腹式呼吸を想像して下さい。お腹の底から息を送り出す感じです。息が出て来ますね。その息に載せるように、ほーっとでも言ってみましょう。言えました?言いにくい人もいるでしょう。でも、確率的には普通に喋るよりもずーっと声に、音に、なります。詳細は省きますが、この音を利用して声にする、言葉にする、ということが出来る状態は、腹式呼吸が発声に活かせている状態です。例えば、日常生活で腹式呼吸を活かしてしまう動作の簡単な例、心の底から笑う、はこんなけったいな姿勢でも出来ましょう。大事なことは、身体に覚えさせてあげること、です。今までと同じ身体の使い方ではせっかく練習方法を習っても、それは身について来ません。まずは目指す状態の簡単な再現が必要と考えています。
この練習の弱点は、きもちわるいことです。が、一日のうちに何度か思いついてやってみるだけで、長年しみついた発声の癖を転換させた発声方法を、いつでも身体で体験出来るようになります。
トップページにここ何ヶ月か、日常的にやれるボイストレーニング観点の練習について、ツイッターを利用して七五調で連ねて参りました。もちろん、中には何のことかも分からないものがあったことでしょう。しばらく、その解説の記事を書いて参ります。
返信たより1月29日(ついにこの人は気づいてしまいました)
石村吹雪さま
こんばんは。お久しぶりのメールとなってしまいました。一週間ほど続いていた頭痛が消え去り、歌う気力も戻って参りましたので、いざカラオケに行って来ました。気付いたことを書きます。
お久しぶりです。歌う気力も失せるって、不思議な状態ですが、単純に、疲れてて、とか、気分が乗らなくて、歌わない、という状況は容易に想像できますね。たかが歌とはいえ、興味深いと思いませんか。
・レッスンの最初にする基礎練習を、いざ歌う段階になると活かせないことが課題。特に、ン?ンとハミングで下から上に上がる練習は、かなり喉を開けたままできるようになったのに、歌で活かせていない。1人でカラオケで歌っているときも意識できていない。
それを歌唱で活かすには、しかるべき場所でたくさん意識する必要があります。そこでもしかしたら、しかるべき場所を特定できるボイストレーナーが必要になるのかもしれませんね。たとえば、この歌うたう?では、ここと、ここと、ここで、意識しやすいから、注意してみてね、といったような。もうひとつのアプローチは、歌のメロディに擬したものを利用することでしょうか。
・そこで今回のカラオケでは、最初から最後まで裏声にならずに歌える高さの曲を中心に、常に喉を開いて歌うことを徹底してやってみた。
やって分かったことは、キーが高めの部分は頑張って開こうとしているのに、キーが低めの、頑張らなくても声が出る部分に対して、喉を開いて歌う意識が欠けていたこと。
声は出ているけれども、潰れて苦しそうで、奥行き・ふくらみが感じられない。
素晴らしい発見ですね。
よくよく、喉を開いて歌う、という言い方はなされますが、簡単ではありません。ヒントは、高い音はどうしても開きにくいが低い音は開きやすい、という、経験の少ない人にも分かりやすい真理のようなものです。これを利用するのが、一番わかりやすいと信じています。
手っ取り早く喉を開きたいなら、低く歌え。
そうなのです。実際それを知った方は、低めの反復練習で感覚を早々に覚えて行けています。中には、もう別に高い音なんて出す必要を感じないとまで言い出す人もいます。
逆に、高い音を出したい出したいという欲求にとらわれている人は、この重要性になかなか気づくことはありません。私から年々度々何度言っても、私が諦めるまで言っても気づかない人は、比して遠回りにならざるを得ないと言ってもいいほどでしょう。
そして、なのに人は、低くて楽に開きやすい箇所に対して、意識を向けないのです。低い音域はこんなにヒントになるのに。そこに気づいたのは、大変大きなことと思います。
・そのことに気付いてからは、低めの部分をこそ、喉を開いて歌おうと意識した。すると、あら不思議、低音が太くなり奥行きが出たせいか、我ながら迫力ある歌声に聞こえる。
また、低い部分をしっかり口も喉も開いて歌うと、その勢いでか、高い部分も楽に歌える気がした。
はい、その通りです。ほぼ、誰にでも出来るけれど、ほとんど気づかれない真実です。
・歌っていると、高い声を出したいと思うあまり、肩が上がり喉が締まり重心がどんどん上がり…と、声が出にくい方向に身体が頑張ってしまい、歌うことが苦しくなってしまう。
でも、低くて太い声を一生懸命出そうと気持ちを切り替えると、お腹の下の方に力が入る。喉が下の方向にポカッと開く。声を出しやすい身体の状態になるから、苦しまずに歌えるのかな、と思った。
低音を頑張って出すこと、しばらく意識したいと思う。
私見ですが、それでいいと思います。
今後この記事を偶然でも読まれる方にとって、この上ない気づき、でしたよ。あとは、その結果が伴って来るのを楽しみに待つばかりです。
今回はこのような気付きがありました。重心をぐうっと下げることの大切さを、何となく実感できてきています。
次のレッスンも、よろしくお願いします。
ね、重心、大切ですね。重心を下げることは、せっかく覚えた呼吸を活かすために、必要不可欠です。
きちんとしない 返信たより1月21日
石村先生、こんばんは。
はいこんばんは。
前回のレッスンで「きちんとしない」とか「のびのびと」などの注意がありましたが、なかなかできません。
私はレッスンで歌うとき、いろいろなことを「しなくちゃ」と思いながら歌っています。
力は抜かなくちゃ。
高い音のとき喉が締まらないようにしなくちゃ。
笑わなくちゃ。
練習曲のときは更に、
Aメロでは語尾を伸ばさないようにしなくちゃ。
Bメロからは抑揚を付けなくちゃ。
…などと思いながら歌っています。
もしかして、こんなに気をつけなくていいんですか?
こりゃまた、たくさん気をつけてらっしゃいますね。それはそうですね、もともとはこちらがくり返し言っていることですもの。たいていの方は、頭いっぱいいっぱいになってしまうものです。それがために、逆に窮屈になってしまうケース、は実はとても多いです。そして勿論、それでは目的は達せられません。
そこで、そんなにきちんとしないでのびのびねーっとか 安直に声をかけてしまうことがあります。
これは、反省を要するところです。しなくちゃという言葉に対して矛盾してしまいますものね。
しかししかし、ひとつひとつ見直してみましょう。
力を抜かなきゃ、喉が締まらないように、笑わなくちゃ。これ、何のためだったでしょう。そう。すべて目的はひとつです。息が流れやすくなりますようにという注意点の言い換えに他ならないのです。で、それはどうしたら実現するかと言えば、今の季節なら分かりましょう。寒い外出から帰って一息ついたときの脱力とためいき。あれを、発声の中で再現出来ればいいという話です。すなわち、これら注意点全部が、ほっとした時のような、緊張しないきちんとしない、という状態なのです。
ボイストレーニングは、つねづね何かと脱力のコントロールが必須になります。脱力出来ている自分を意識的に再現することって、案外難しいものです。なので、いろんな観点から、いろんな注意点として挙げて行きます。しっくりする言葉と出会えますように。